WordPressではテンプレート(テーマ)とプラグインを使って簡単にデザインや機能を構築する事が出来ます。
ここではテンプレートとプラグインの役割について考えてみたいと思います。
テンプレートやプラグインは数多く存在し、用途別に分けても数種類存在します。
「一体どれを選べばいいの?」「どんな基準で選ぶの?」という疑問をお持ちの方も多いはず。そんなあなたのご参考に。
テンプレート(テーマ)
テンプレート(テーマ)の役割
テンプレートとは文字通りWordPressの骨組みとなる型を構成する役割があります。主な外観を構成するのがテンプレートです。
またテンプレートによっては独自の機能を搭載したものがあり、簡単に画像スライダー設置や広告の挿入が出来たりもします。
テンプレート(テーマ)を選ぶポイント
テンプレートを選ぶ基準は主に下記の様なものになるかと思います。
- サイトの種類によって選ぶ
- カスタマイズ性、操作性で選ぶ
- SEO対策、ページ表示速度で選ぶ
- 安全性で選ぶ
- 有料、無料で選ぶ
サイトの種類によって選ぶ
一口にホームページと言ってもメディア(ニュース)・コーポレート・ポートフォリオ・プロモーション・EC・ブログなど、その種類は様々です。
WordPressではそんな様々な目的に向けたテンプレートが制作されています。
目的に合ったデザイン構成のテンプレートを選ぶ事で初期のデザイン工数を大幅に削減する事が出来ます。
■ブログ向けテンプレート
【WP公式】 LIQUID PRESS「 INSIGHT 」
https://get.lqd.jp/wp/insight/

■ ポートフォリオ向けテンプレート
【WP公式】 Fukasawa
https://www.andersnoren.se/themes/fukasawa/

■ECサイト向けテンプレート
【WP公式】Simple Store
http://demo.themes4wp.com/simple-store/

カスタマイズ性、操作性で選ぶ
テンプレートのカスタムと言っても様々です。
標準機能を使用してのカスタマイズ
テンプレートによってはサイトのテーマカラーやレイアウト(カラム数)などが変更出来る標準機能を備えているものがあります。
その機能はテンプレートによって様々で中にはとんでもなく高機能なものもあります。
テンプレート自体のカスタマイズ性
要件によってはテンプレート自体をカスタムする必要性が出てきますが、その際にカスタムしやすい仕様になっているかどうかもポイントです。
中にはカスタム前提で制作されたものもあります。
ポイントは
if( ! function_exists)
が心地よい所に定義されているかですが詳しくはまた別の機会に。
SEO対策、ページ表示速度で選ぶ
近年はSEOに関しての関心も高いので要件としてSEO対策を挙げる方も多いです。
プラグインでの対策もありますが、テンプレートでも充実した対策が施されているものもあります。
ポイントとしては下記が挙げられます。
- 基本コーディング、HTMLマークアップがきちんとしている。(W3C規格など)
- メタ要素の操作が可能。
- 構造化マークアップ(schema.orgなど。リッチスニペット用 )
プラグイン等で後から設定出来る部分もあるので最重要の部分に関しては
基本コーディング、HTMLマークアップがきちんとしているかでしょう。
またサイト表示速度にもこだわったテンプレートもあります。トップページやループ使用部分で大きく差が出る事もありますのでそういった部分も選考基準になるかと思います。
安全性で選ぶ
個人情報を取り扱うサイトなどでは特にセキュリティー面が重要となります。
テンプレートの中にはセキュリティーホールとなりうる要素(虚弱性)が含まれていたり、悪意のある要素(マルウェア的に働く)が含まれているものもあります。
ただどの要素が危険なのかは初心者では見分けが難しいです。
出来るだけ安全なテンプレートを選ぶには下記のポイントがあります。
- WP公式テンプレートから選ぶ
- きちんとアップデートされているものを選ぶ
- 制作者とのコンタクトの取れるものを選ぶ
以上のようなポイントでリスクを軽減する事が出来ます。
WordPress公式テーマは下記からダウンロード可能です。

https://ja.wordpress.org/themes/browse/featured/
有料、無料で選ぶ
テンプレートに関しては無料で配布されていると有料で購入しなければならないものもあります。
有料のものの方が機能やアップデート頻度が安定しているものが多いですが、制作時のご予算などによっての選定基準となります。
プラグイン
プラグインの役割
プラグインは主にWordPressの機能拡張を行うのに使用します。プラグインに関してはテンプレート以上に柔軟な選択ができますが、その分色々な点に注意しなければなりません。
プラグインの種類について
プラグインの種類については多すぎるのでよく使用される要件に関して例を挙げます。
- SEO対策系プラグイン(All in One SEO Packなど)
- お問い合わせ系プラグイン(Contact Form 7、MW WP Form
など ) - EC構築プラグイン( WooCommerce 、 Welcart
など ) - SNSシェアボタン(AddThis、AddToAnyなど)
プラグインを選ぶポイント
プラグイン選定は要件だけではなく、制作者の好みで選ばれる方も多いように思います。
プラグイン選定には下記のようなポイントがあります。
機能
如何に案件にマッチしたプラグインを選ぶかが重要になります。
お問い合わせフォームなら確認画面が必要かどうか、カスタムフィールドなら繰り返しグループ機能が必要かなど。
また運営者が使うような機能であれば、使い易いかどうかも考慮すべきかと思います。
サイト表示速度
プラグインによってはサイト表示速度を遅くするものがあります。
重くなるものの代表格としてはサイト計測系プラグインが挙げられます。
機能>速度となる場合は仕方のない事ですが極端に表示速度を遅くするものは出来る限り避けた方が賢明です。
アップデート頻度
更新が数年前というプラグインも数多く存在します。
そういったプラグインはセキュリティ的に問題が発生するだけでなく、WordPress本体との互換性が無い場合もあります。(WordPressは新しいけどプラグインは古いWordPressの仕様で設計されている場合)
出来る限りきちんとアップデートされているものを使用するのが望ましいです。
他のプラグインとの相性
プラグインの組み合わせでは不具合を起こす場合があります。
特にキャッシュを使用するプラグインは気を付けた方が良いです。
プラグインをいっぱい入れるのはダメ!
はじめのうちはプラグインの魅力に魅了され、とにもかくにもプラグイン!なんて事になりがちですが、全てプラグインに頼ってしまうのはあまり宜しくありません。
単純にプラグインを入れれば入れるほど動作が重くなりますし、データベースも荒れがちです。更に機能の重複やエラー時の原因追求が困難になるなどのリスクも発生します。
プラグインは必要なもののみを入れ、不必要な機能はオフにしましょう。
テンプレートとプラグインの関係性について
テンプレートは外観、プラグインは機能拡張を主としています。
外観に関しては流行や時代性によって一定時期に変更する可能性があります。という事はテンプレートを入れ替えるという事になるケースが多いです。
その時にテンプレートで設定された独自機能は使えなくなってしまいます。
そうなった場合、再度設定や機能構築をしなければならなくなりますので、不変的に使用する機能に関してはプラグインで設置する方が良いでしょう。
あとがき
長々となってしまいましたが、初心者の方向けに要点をまとめると、「要件に最適か」「更新されているか」「安全か」というわかっているよと言われてしまう様な事にはなってしまいますが、これが基本です。
各テンプレートやプラグインに関しては今後紹介していきます。